血圧について

血圧について

 血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈壁を押す圧力のことです。血圧値には、心臓から押し出される血液量(心拍出量)、血管の収縮度(血管抵抗)および血管の弾力性が影響します。
 収縮期血圧(上の血圧)が140mmHgかつ/または拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上の場合は「高血圧」と診断されます。しかし一度の測定で判断するのではなく、数回の測定が必要です。
 わが国では高血圧の人が約4,300万人いると推定されています。平成28年度の職員健診では、2,142名中175名(8.2%)が高血圧基準に該当しています。
 高血圧の90%は本態性高血圧と呼ばれ、体質や塩分の摂り過ぎ、肥満などが誘因となっています。なかには腎臓の病気やホルモン異常などから起こることもあるので、正確な診断を受ける必要があります。高血圧を放置すると、脳血管疾患(脳卒中)、心血管疾患(狭心症など)や慢性腎臓病を引き起こす危険があります。
 本態性高血圧では、減塩、運動、肥満是正、節酒、禁煙などの生活習慣を改善することが治療の基本になります。それでも適正な血圧値にならない場合には降圧薬の服用が必要になります。

血圧値の分類
(「高血圧治療ガイドライン2014」から引用)
  分類 収縮期血圧        拡張期血圧
正常域血圧 至適血圧 120未満 かつ 80未満
正常血圧 120~129 かつ/または 80~84
正常高値血圧 130~139 かつ/または 85~89
高血圧 Ⅰ度高血圧 140~159 かつ/または 90~99
Ⅱ度高血圧 160~179 かつ/または 100~109
Ⅲ度高血圧 180以上 かつ/または 110以上

参考

  1. 日本高血圧学会:高血圧治療ガイドライン2014
  2. 奈良県立医科大学循環器・腎臓・代謝内科学教室ホームページ
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